宿題報告
食道癌治療に関するわれわれの研究
石上 浩一
山口大学第2外科
食道癌治療に当っては,術後2大合併症である縫合不全および肺合併症への対策を行って手術直接死亡率を低下せしめ,かつ術後後遺症の予防に努めるとともに,制癌剤療法を手術に併用して術後遠隔成績を向上せしめることが必要である.われわれがこのような観点から現在までに行ってきた,胸部上・中部食道癌切除後胸壁前食道胃吻合部縫合不全および食道癌術後肺合併症への対策,食道再建用胃管の遠隔時機能障害の対策としての迷走神経胃管壁内埋込み胸腔内食道胃吻合術,有茎結腸管による食道再建後に発生する逆流性結腸炎の予防,手術補助制癌剤療法の検討と開発,さらに食道癌患者の免疫応答と病巣の細胞動態などに関する研究成果を一括発表した.
索引用語
胸壁前食道胃吻合部縫合不全, 食道癌術後肺合併症, 迷走神経胃管壁内埋込み胸腔内食道胃吻合術, 術後逆流性結腸炎, 食道癌手術補助制癌剤療法
日消外会誌 14: 1347-1360, 1981
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