原著
胆嚢癌の進展に関する臨床的病理学的検討 胆嚢癌の肉眼的進展形式からみた分類
佐藤 光史, 大宮 東生, 吉田 宗紀, 大場 正己, 阿曽 弘一
北里大学外科
本院開設以来8年5カ月間に外科で扱った胆嚢癌28例に内科症例で剖検の成された16症例を加えた44症例で臨床ならびに病理学的検討を行った.胆嚢癌症例では胆嚢造影陰性例が多く,術前診断には腹部血管造影が有効であった.手術例27例中切除例は11例で切除率は40.7%であった.これらの胆嚢癌症例を野呂1)らの分類に従い6型にわけた.胆嚢限局型9例中手術例8例は全て切除し得たが,粘膜からR-A sinusに限局した3例を除いた5例は1年5カ月以内に死亡した.胃腸管浸潤型l例,腹膜播型2例はともに切除し得たが3例とも1年11カ月以内に死亡した.非切除例16例は全例10カ月以内に死亡した.
索引用語
胆嚢癌, 腹部腫瘤, 排泄性胆道造影, 選択的血管造影, 胆嚢癌の進展形式
日消外会誌 14: 1452-1458, 1981
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