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第14巻 第11号 1981年11月 [目次] [全文 ( PDF 687KB)]
原著

ストレス実験潰瘍モデルに対するcimetidineの作用

大橋 広文, 土屋 十次, 日野 輝夫, 伊藤 善朗, 坂田 一記

岐阜大学医学部第2外科

 ストレッサーの種類が違う2つのラットストレス胃潰瘍モデル(1)総胆管結紮モデル,2)クモ膜下出血モデル)を作製した.発生せる相対潰瘍長は,1)のモデル20.25±5.45 mm,2)のモデル22.33±1.74 mmとほぼ同じ程度であった.
 これに対してcimetidine 5 mg/kg/hrを投与して阻害実験を行ったところ,抑制率は1)のモデル99%,2)のモデル87.5%と差がみられた.抑制率の低い2)のモデルにおいて,cimetidineの投与量を倍の10 mg/kg/hrに増量してもほぼ同じ85.7%の抑制率しか得られなかった,2つのモデルの潰瘍発生機序を検討したところ,この抑制率の差はそれぞれのモデルの潰瘍発生機序にはたす胃酸の役割の差と考えられた.

索引用語
ストレス潰瘍, 胃酸, cimetidine, クモ膜下出血, 総胆管結紮

日消外会誌 14: 1576-1582, 1981

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