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第14巻 第12号 1981年12月 [目次] [全文 ( PDF 505KB)]
原著

早期大腸癌の検討―とくにsm癌における問題点を中心に―

関根 毅, 須田 雍夫

埼玉県立がんセンター 腹部外科

 早期大腸癌8例のうち,とくにsm癌5例について臨床病理学的に肉眼的所見,組織学的所見および手術々式を中心に検討した.早期大腸癌は大腸癌手術症例137例中8例,5.8%を占めていた.肉眼的所見では直腸が大部分を占め,肉眼的形態はいずれもO型(Ip,Ips,IIa,IIa+IIc)で,最大径はいずれも1.5 cm以上であった.組織学的所見では組織型はいずれも高分化腺癌であり,ポリープ摘除術の1例では脈管侵襲(静脈侵襲)がみられ,追加手術が施行された.以上の成績から,早期大腸癌の治療方針は腫瘍の占居部位,肉眼的形態,とくに大きさと陥凹ないし潰瘍の有無,さらに年齢,全身状態を考慮して決定されるべきであることを強調した.

索引用語
早期大腸癌, 大腸ポリープ摘除術, 脈管侵襲, 早期大腸癌, リンパ節転移

日消外会誌 14: 1682-1686, 1981

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