原著
教室における表層拡大型早期胃癌の臨床病理学的検討
熊谷 一秀, 権田 厚文, ト部 元道, 林田 康男
順天堂大学第1外科(主任:城所 仂教授)
教室の表層拡大型早期胃癌76例を隆起性表層拡大型,陥凹性表層拡大型と分け,臨床病理学的にそれらの特性と発育進展の問題について検討した.
隆起性と陥凹性表層拡大型早期胃癌には,一般臨床病理学的差違が認められたが,とくに隆起性表層拡大型早期胃癌はpatchを認めず,sm浸潤形式もsm浸潤部位が癌巣の比較的中央にある広がりをもち圧壊性に浸潤していた.一方,未分化型腺癌よりなる陥凹性表層拡大型早期胃癌は大部分patchを有し,sm浸潤形式は浸潤部位が癌巣の中心ではなく,かつごく小範囲にとどまっているものが多く,またsm浸潤をきたしたものの癌巣平均面積とm浸潤のもののそれがほぼ等しかった.
索引用語
陥凹性表層拡大型早期胃癌, 隆起性表層拡大型早期胃癌, 胃癌の発育進展
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