多変量解析法による胆管癌手術例の予後に関する検討

藤田　博正, 富田　濤児, 大山　廉平, 丸谷　巌, 佐藤　正典, 中村　修三, 高野　真澄, 前田　耕太郎, 木村　一元^1）

国立栃木病院外科, 独協医科大学総合研究施設ME室^1）

　多変量解析法（数量化理論I類）を用いて，胆管癌手術例（70例）の予後を決定する要因の検索と術後生存期間の予測を試みた．
　まず，1978年以前の症例53例を対象とし，予後要因に性，年齢，黄疸の程度，手術方法，合併療法，占居部位，進行度，組織型をとりあげ，多変量解析法により各要因の重要度を評価し，予後の予測式を計算した．その結果，検討した8項目の中では手術方法と合併治療の種類が予後に最も大きな影響をもつことがわかった．又，予測式によって1979年以後の症例17例の術後生存期間を予測したが，手術死亡例を除けば，ある程度信頼できるものであった（p＜0.1）．

索引用語
胆管癌手術予後, 多変量解析法

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