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第15巻 第5号 1982年5月 [目次] [全文 ( PDF 433KB)]
原著

膵癌,胆道癌手術症例におけるPancreatic Function Diagnostant(PFD)の検討

田中 恒夫, 児玉 求, 児玉 治, 松山 敏哉, 江崎 治夫

広島大学医学部第2外科

 我々は1976年以来残存膵外分泌能の推移を知る目的で膵疾患を中心にtest meal PFDを施行している.今回膵癌,胆道癌手術症例において部位別に検討した結果,尿中PABA 6時間排泄値は膵頭部癌,乳頭部癌では低値を示し,その排泄パターンは膵外胆管癌以外では遅延型のパターンを呈した.また切除例においては6時間排泄値は術後12カ月以上では術前に比べて有意に改善し,その排泄パターンは特徴的なものであった.以上PFDを検討する場合6時間排泄値のみならず同時にその排泄パターンを分析することによって,膵管の状態,膵外分泌能の回復などを知ることができる.

索引用語
残存膵外分泌能, PFD

日消外会誌 15: 769-773, 1982

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