原著
Peritoneo-Venous Shunt術に関する臨床的検討
鳥谷 裕, 有馬 純孝, 志村 秀彦
福岡大学医学部第1外科
1978年以来,11例の腹水貯留症例に対して,LeVeen tubeを用いてperitoneo-venous shunt術を施行し,手術々式および術後経過に関して検討を加えた.
対象は,胃癌4例,肝癌1例,下行結腸癌1例,肝硬変症4例,Lupoid肝炎1例であった.術後,11例中10例で腹囲の減少を認め,特に良性群においてその効果は著明であった.同時に良性群では,血清albumin値の上昇を伴う血清総蛋白の上昇が著明であった.
以上より悪性群に対する本法施行の適応に関する検討と,良性群に対する適応の拡大が今後の課題と考えられ,症例を選択するとことにより本法施行の効果は十分に得られるものと考える.
索引用語
腹水, Peritoneo-Venous Shunt, LeVeen tube
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