原著
pm大腸癌の検討―リンパ節転移の臨床病理学的検討と標準術式についての考察―
森谷 宜皓, 小山 靖夫, 北條 慶一
国立がんセンター外科
pm大腸癌131例のリンパ節転移の実態を,sm癌,ss,a1癌との比較において臨床病理学的に検討し,pm癌のリンパ節郭清範囲について考察した.全切除大腸癌に占めるpm癌の頻度は12.8%であった.直腸病変が多く,なかでもRb癌は全体の50%を占めた.腫瘤型pm癌のリンパ節転移率は6%,一方潰瘍型pm癌は34%と高かった.腫瘤型ではR2,潰瘍型ではR3のリンパ節郭清が必要と考えられた.pm癌の固有筋層内浸潤様式は,漏斗型のものがほとんどであった.固有筋層内浸潤の程度とリンパ節転移率の間には,有意の関係は認められなかった.
索引用語
pm大腸癌, 腫瘤型pm癌, 潰瘍型pm癌, 大腸癌リンパ節転移
日消外会誌 15: 1540-1545, 1982
|
PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です |
|