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第15巻 第11号 1982年11月 [目次] [全文 ( PDF 1184KB)]
原著

胃全摘後の骨病変についての臨床的ならびに組織学的研究

広田 正樹

新潟大学第1外科(指導:武藤輝一教授)

 胃全摘後の36症例に対し,血清生化学的および骨組織学的な面より,胃全摘後の骨病変について検討した.血清Alkaline Phosphataseのアイソザイム分画を検索した結果,骨由来のアイソザイムが強く出現していた割合は90.5%にも及び,また,ほとんど骨由来のアイソザイムで占められていた症例は全例が骨軟化症例であった.骨組織学的には,全例がlow turnover boneの状態であり,さらに69.2%に骨軟化症様骨病変,77%に典型的骨軟化症,46.2%にosteopeniaと呼ぶべき骨病変がみられた.これらの骨病変の発現について検討してみると,胃全摘後には,再建術式に関係なく骨病変が出現することが判明した.

索引用語
胃全摘術, 腸骨骨生検, 骨軟化症, osteopenia, vitamin D

日消外会誌 15: 1716-1727, 1982

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