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第15巻 第11号 1982年11月 [目次] [全文 ( PDF 617KB)]
原著

十二指腸潰瘍に対する迷切術後の病態生理―特に胃酸分泌,ペプシン分泌,および血清ガストリン値の面から―

今村 幹雄, 亀山 仁一, 佐々木 巌, 宮川 英喜

東北大学第1外科(主任:佐藤寿雄教授)

 教室において,過去17年間に十二指腸潰瘍に行った迷切兼幽門形成術77例と迷切兼胃半切除術38例の計115例を対象として,胃酸分泌,ペプシン分泌および血清ガストリン値について比較検討した.術後および遠隔時の減酸率とペプシ分泌減少率はいずれも迷切兼胃半切除例で迷切兼幽門形成例より大きく,しかも,減酸率はペプシン分泌減少率より高値を示した.また,減酸率は両術式ともに術後より遠隔時で大きかったが,ペプシン分泌減少率は一定の傾向を示さなかった.血清ガストリン値は迷切兼幽門形成例では空腹時および食事刺激後ともに術前より高値を示したが,迷切兼胃半切除例では空腹時の値は術前より低値を示し,食事刺激後もほとんど上昇がみられなかった.

索引用語
迷切兼幽門形成術, 迷切兼胃半切除術, 減酸率, ペプシン分泌減少率, 血清ガストリン値

日消外会誌 15: 1728-1734, 1982

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