胆管癌の治療―切除療法と放射線治療成績の検討

船曳　孝彦, 蓮見　昭武, 菅谷　宏, 中西　英和, 畑川　幸生, 藤野　和己, 湯浅　誠, 石田　保, 山尾　令, 坂本　賢也, 青木　春夫, 笠原　正男^1）

名古屋保健衛生大学消化器外科, 同　病理学教室^1）

　胆管癌25例の発生部例はBr，Bl 8％，Bs 28％，Bm 36％，Bi 28％で，stageはI 12％，II 12％，III 20％，IV 48％であった．切除率は全体で52％，治癒切除36％で，Bm 56％，Bi 100％と下部で切除率が高かった．予後は切除13例で23.7カ月，切除不能放射線治療5例は15.2カ月，非切除非照射7例は1.8カ月の平均生存期間であった．stage決定にはV因子が最も多く関与し，切除不能例の多くは複数因子や年齢などを複合して判定された．
　組織学的にはリンパ管侵襲，小血管侵襲と共に旁神経浸潤が高率に認められ，治癒切除後の再発原因となりうる．照射療法6例は局所効果，廷命効果共に認められたが，3例に極めて難治性の放射線性潰瘍の発生を認めた．

索引用語
胆管癌治療, 膵頭十二指腸切除, 旁神経浸潤, 胆管癌放射線治療, 放射線性潰瘍

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