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第16巻 第8号 1983年8月 [目次] [全文 ( PDF 947KB)]
原著

胆管癌の治療成績―とくに占居部位別にみた―

中村 浩一, 安藤 博, 小林 輝久, 後藤 雅彦, 木戸 義之, 橋口 文智, 島田 明, 長崎 雄三, 中村 亮, 藤井 康広, 片岡 順三, 村井 隆三

東京慈恵会医科大学第3分院外科学教室

 過去10年間の教室における肝外胆管癌44例を規約に則して占居部位別に区別し,外科的治療成績ならびに術後放射線治療の効果について検討した.切除例は25例,切除率56.8%で肝門部肝管癌(Brlh)に切除例はなく,下部胆管癌(Bm,Bi,Ab)で切除率は高かった.直死は10例でPTCD施行以前に9例と多く,切除例中姑息的手術例中に高率に認められた.治癒切除は14例56%で下部胆管(Bi,Ab)に対する膵頭十二指腸切除例に認められた.切除8例,非切除4例に対し化学療法および60Co4,400~6,000 radを併用し,非治療切除例にも最高3年5カ月で死亡,また非切除例で3年8カ月生存の1例を認めている.5生例はBrlh,Bs,Bmにはなく,下部胆管癌の5生率は38%であった.

索引用語
胆管癌占居部位, 胆管癌手術, 胆管癌の症状, 胆管癌手術と合併療法

日消外会誌 16: 1501-1509, 1983

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