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第16巻 第12号 1983年12月 [目次] [全文 ( PDF 557KB)]
原著

Child変法再建による膵頭十二指腸切除術―手術成績と術後の病態を中心に―

松野 正紀, 武田 和憲, 小針 雅男, 佐々木 浩一, 山内 英生, 佐藤 寿雄

東北大学第1外科

 教室で経験した膵頭十二指腸切除術131例のうちChild法に準じた消化管再建(BII型)128例について手術成績および術後の病態について検討し次のような成績を得た.(1)術後早期の合併症は縫合不全13.0%,肝障害8.4%,消化管出血4.6%などであった.(2)BT-PABA排泄試験では,術後2カ月で排泄率は術前の平均78.8%から63.9%へ低下したが,良性疾患および再発のみられない悪性疾患では術後早期の値を維持する傾向がみられた.(3)長期観察例では,残存膵機能,消化吸収機能は良好に保たれており,膵頭切除後の病態を変化させる要因は膵管空腸吻合口の開存性にあると思われた.

索引用語
膵頭十二指腸切除術, Child変法消化管再建, 残存膵機能

日消外会誌 16: 2106-2111, 1983

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