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第17巻 第1号 1984年1月 [目次] [全文 ( PDF 392KB)]
原著

悪性閉塞性黄疸における胆管胆汁CEA値の検討

西本 知二, 山岸 久一, 鴻巣 寛, 塚本 賢治1), 山田 明1), 田部 志郎1)

京都府立医科大学第2外科, 近江八幡市民病院外科1)

 悪性閉塞性黄疸14例を含む胆道系疾患32例について,減黄処置を加える前の胆管胆汁CEAを中心に検討を加えた.対照とした良性疾患における胆管胆汁CEA値は胆嚢結石症例では7.35±3.2 ng/ml(n=10),総胆管結石症例では17.4±7.8 ng/ml(n=6)であったのに対して,胆管癌における胆管胆汁CEAは253±185 ng/ml(n=6),膵頭部癌では69±83 ng/ml(n=6)であった.胆管胆汁CEAが高値を呈する要因は,癌が胆管内面に直接現われており,胆汁うっ滞をともなう場合であり,胆管胆汁CEAの測定は悪性閉塞性黄疸の診断に有用であることが示唆された.

索引用語
胆管胆汁CEA, 悪性閉塞性黄疸

日消外会誌 17: 55-59, 1984

別刷請求先
西本 知二 〒602 京都市上京区河原町通広小路上ル梶井町465 京都府立医科大学第2外科

受理年月日
1983年10月18日

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