胆石症における術中胆道内圧，流量測定よりみた総胆管切開の適応について

佐々木　政一, 川口　富司, 嶋田　浩介, 柿原　美千秋, 竹井　信夫, 川嶋　覚昭, 青木　洋三, 勝見　正治

和歌山県立医科大学消化器外科

　当教室で手術を施行した胆石症症例について，胆道内圧（Resting Pressure，Opening Pressure）および流量を測定しretrospectiveに検討を行った．そしてこれらの測定値を組みあわせることにより，線形判別法に基づき，総胆管切開の適応についての判別関数Qを求め，Qの値が5.86以上の時に総胆管に結石の存在する可能性が高いという結果が得られた．この判別関数を利用した総胆管結石の有無の正診率は85％であり，ほかの諸検査とともに，総胆管切開の適応を決める一つの基準として幅広く利用できるものと思われた．

索引用語
術中胆道内圧, 胆管内流量測定, 線形判別法, 判別関数, 総胆管切開

別刷請求先
佐々木政一　〒642　海南市日方1272　海南市民病院外科

受理年月日
1983年12月14日

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