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第17巻 第5号 1984年5月 [目次] [全文 ( PDF 455KB)]
原著

34歳以下の若年者胃癌の検討―妊娠分娩の影響―

古河 洋, 岩永 剛, 市川 長, 大東 弘明, 亀山 雅男, 佐々木 洋, 石川 治, 甲 利幸, 福田 一郎, 今岡 真義, 小山 博記, 谷口 健三

大阪府立成人病センター外科

 大阪成人病センターで1981年までに手術した34歳以下の胃癌113例中,男性は50例(男性全体の2.5%),女性は63例(7.4%)で女性は非常に高率であった(p<0.05).男性は早期癌(男性中46%,女性中26%,p<0.05)が高率で,女性はstage IV進行癌(男性中16%,女性中33%,p<0.05)が高率であった.女性の分娩歴を調査したところ,分娩から手術までの期間が短いほどstage IVが高率で(分娩後2年未満38%,2年~6年未満40%,6年以上29%),妊娠経験のないものは男性とほぼ同じ率を示した(13%).妊娠,分娩は若年女性胃癌の進行に影響を与えていると考えられた.

索引用語
若年者胃癌, 妊娠と胃癌

日消外会誌 17: 857-861, 1984

別刷請求先
古河 洋 〒537 大阪市東成区中道1丁目3-3 大阪府立成人病センター外科

受理年月日
1984年2月15日

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