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第17巻 第11号 1984年11月 [目次] [全文 ( PDF 957KB)]
原著

食道再建用各種胃管の断端血行および組織酸素分圧に関する実験的・臨床的研究

本多 哲矢

久留米大学第1外科(指導:掛川暉夫教授)

 胸部食道全摘後の胃を用いた再建術において,縫合不全発生因子の究明を目的に各種形成胃管断端血流量を実験的・臨床的に検索した.全胃,半切胃,大弯側胃管の三種を作製し挙上前後と経日的変化を水素ガスクリアランス法,組織酸素分圧にて測定した.雑種犬65頭を用いた実験において血流と酸素分圧の減少率は,挙上前後では大弯側胃管がおのおの12±3%,11±5%と最も少なく,経日的変化では術後1日目は三種胃管とも49~52%の減少を示したが,14日目では半切胃管の回復率はほかの二者と比べて低い傾向を認めた.胸部食道癌16例による臨床検索でも,血流減少率は挙上前後では大弯側胃管が17±11%と最も少なく,経日的変化では術後1日目が19~25 mmHgと最も低い酸素分圧を示したが7日目になるといずれも42 mmHg以上の良好な値を示した.挙上後の改善率は半切胃管がほかの二者と比較して低い傾向を認めた.
 以上より,各種形成胃管の断端血流に及ぼす最大の因子としては,胃管の挙上による胃壁ならびに栄養血管の伸展が強く関与しているものと考えられた.

索引用語
食道再建用胃管, 組織酸素分圧, 水素ガスクリアランス法, 組織血流量

日消外会誌 17: 1963-1972, 1984

別刷請求先
本多 哲矢 〒830 久留米市旭町67 久留米大学医学部第1外科

受理年月日
1984年7月11日

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