原著
Cyclic Nucleotides(cyclic AMP & GMP)の障害肝切除後の肝再生における意義
宮崎 勝, 藤本 茂, 藤田 摂子*, 遠藤 文夫, 志村 賢範, 菅沢 寛健, 高橋 修, 栗原 正利, 河田 滋, 越川 尚男, 宇田川 郁夫, 奥井 勝二
千葉大学医学部第1外科, *第1生化学
D-Gal(D-Galactosamine)障害肝において,68%肝切除を施行し,DNA合成能と肝組織内c-AMP,c-GMPの関係について検討した.再生肝のDNA合成能はD-GalにDose-dependentに抑制され,600 mg/kg以上で有意差(p<0.001)を示した.c-AMPは肝切群で非肝切群に比べ15分,6時間,18時間目にピークを示し,その値はD-Gal投与量に反比例し,肝障害の軽度な程,高値を示した.c-GMPは15分,15時間目で肝切群にピークを認め,同様にD-Gal投与量に反比例した値を示した.D-Gal障害肝の肝切除後再生において,肝組織内,cyclic nucleotidesの値と,DNA合成能は良く相関した.
索引用語
肝切除, 肝再生, Cyclic Nucleotides(cyclic AMP & GMP), DNA合成
日消外会誌 17: 2163-2168, 1984
別刷請求先
宮崎 勝 〒280 千葉市亥鼻1-8-1 千葉大学医学部第1外科
受理年月日
1984年10月17日
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