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第18巻 第3号 1985年3月 [目次] [全文 ( PDF 1088KB)]
会長講演

消化管における発癌の修飾因子と抑制因子

山本 政勝

関西医科大学外科

 近年,同時性あるいは異時性に同一臓器内にあるいは異所性に生ずる重複癌や,同一家族間に頻発する癌について,その発生機構の解明が急務となってきた.この様な背景には共通の食習慣や環境因子が密接に関わり合って消化管における発癌を修飾しているであろうことが示唆される.一方近年発癌過程を抑制する物質が多数発見されるようになり注目を浴びつつある.今回は主として食道,胃,大腸などの消化管における発癌の修飾因子と抑制因子について教室での知見を中心に述べたが,消化管における発癌は摂取食品のみならず,水質,微量元素やビタミン量の如何によっても修飾されるので,この種の研究が切除後の新たな癌発生防止上からも急務である.

索引用語
修飾因子, 抑制因子, 食道癌, 胃癌, 大腸癌

日消外会誌 18: 551-561, 1985

別刷請求先
山本 政勝 〒570 守口市文園町1 関西医科大学外科

受理年月日
1984年10月8日

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