原著
食道癌における術前computed tomographyの有用性に関する研究―特に気縦隔computed tomographyを中心にして―
木村 正幸
千葉大学医学部第2外科教室(指導:佐藤 博教授 )
1980年5月から1983年3月までに教室に入院し術前にPlain CT及び気縦隔CTを行い開胸手術によって他臓器浸潤の有無,浸潤臓器及び縦隔内リンパ節転移の検討された54例を検索対象としてCTの有用性について検討した.他臓器浸潤の有無はPlain CTで92.3%,気縦隔CTで95%の正診率であった.気縦隔CTはPlain CTより診断が容易かつ確実でことに気管・気管支の浸潤の診断に有用であった.縦隔内リンパ節は5 mm以上で局所診断可能であったが気縦隔CTはPlain CTに比べてリンパ節の診断率が高くことに105,106,108,109番の診断率の向上がえられた.気縦隔CTは適応を考え今後積極的に施行すべき方法であると考える.
索引用語
食道癌, 気縦隔CT
別刷請求先
木村 正幸 〒280 千葉市南町1-11-12 川崎製鉄健康保険組合千葉病院
受理年月日
1984年11月21日
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