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第18巻 第3号 1985年3月 [目次] [全文 ( PDF 641KB)]
原著

胆嚢ポリープ様病変の超音波診断とその手術適応

山口 晋, 大山 泉, 猪狩 次郎, 栗原 肇, 生田目 公夫, 得平 卓彦, 萩原 優, 福田 護, 渡辺 弘

聖マリアンナ医科大学第1外科

 超音波断層法の進歩によって,胆嚢ポリープ様病変が発見される機会が増加してきた.胆嚢ポリープ様病変の手術適応についてはいまだ意見の統一をみない.そこで,胆嚢ポリープ様病変を検討し,その手術適応について考察した.
 私どもが経験した胆嚢ポリープ様病変を有する摘出胆嚢は13例であり,胆嚢コレステロールポリープが8例と最も多く,胆嚢癌3例,腺腫,炎症性肉芽腫各1例であった.
 胆嚢コレステロールポリープの多くは10 mm以下で有茎性であり,胆嚢癌の多くは10 mm以上で広基性であった.従って,胆嚢ポリープ様病変に対する手術適応は胆摘術を原則とするが,10 mm以上のもの,広基性のもの,50歳以上のものには積極的に手術を行うべきと思われた.

索引用語
胆嚢超音波診断, 胆嚢良性腫瘍, 胆嚢コレステロールポリープ, 胆嚢癌

日消外会誌 18: 690-696, 1985

別刷請求先
山口 晋 〒213 川崎市宮前区菅生2095 聖マリアンナ医科大学第1外科

受理年月日
1984年11月21日

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