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第18巻 第4号 1985年4月 [目次] [全文 ( PDF 791KB)]
宿題報告

成分栄養法に関する研究

小越 章平

高知医科大学第2外科

 本来外科領域における栄養補給法は,経腸経管栄養であったが,1968年に高カロリー輸液が発表,そして導入されて以来,その大きな臨床効果のかげに下火になった感があった.しかし,成分栄養法による経腸的高カロリー栄養法の概念が報告されてから,静脈栄養と変わらない臨床効果が得られるようになった.とくに食道癌手術前後を通しての栄養管理と栄養アセスメントの方法の確立もあって,手術直後死亡率は5%強から2%弱に減少された.同じく大腸手術の術前準備を成分栄養法で行うことにより手術はやりやすく手術後の合併症は減少した.肝障害用の成分栄養剤の開発などにより,静脈栄養と同様に肝切除後の管理に利用され今後の進展が期待される.

索引用語
成分栄養法, 成分栄養剤, 経腸的高カロリー栄養, Elemental diet (ED)

日消外会誌 18: 851-858, 1985

別刷請求先
小越 章平 〒781-51 南国市岡豊町小蓮 高知医科大学第2外科

受理年月日
1984年10月8日

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