胃癌患者における免疫学的指標の検討

江里口　直文, 内藤　寿則, 鍬先　清一郎, 沢田　勉, 友清　明, 三好　敦生, 中山　陽城, 中山　和道, 古賀　道弘

久留米大学第2外科

　担癌患者の免疫能を知ることは患者の病態の把握，免疫療法の効果判定，予後を知るうえで重要である．今回胃癌患者の術前各種免疫能を測定し，各種免疫能との関連性について検討した．免疫グロブリン，PHA及びCon Aリンパ球幼若化能などは各stageで有意の差を認めなかった．PPD皮内反応はstage Iで陰性例が18％と少なくstage IVでは62％と陰性例が多かった．又，血沈，末梢血T細胞数，IAPなどは各stageで差が認められ，良いパラメーターとなりえると思われた．

索引用語
胃癌患者免疫能, Phytohemagglutinin (PHA), Concanavalin-A (Con-A), Immunosuppressiveacid protein (IAP), PPD皮内反応

別刷請求先
江里口直文　〒830　久留米市旭町67　久留米大学医学部第2外科

受理年月日
1985年1月16日

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