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第18巻 第7号 1985年7月 [目次] [全文 ( PDF 988KB)]
原著

胆石に起因する肝炎の病態に関する臨床病理学的研究

磯谷 正敏

名古屋大学医学部外科学第1講座(指導:塩野谷恵彦教授)

 胆石発作に伴う血清transaminaseの著明な上昇を胆石に起因する肝炎と定義し,その病態について臨床病理学的研究を行った.対象は血清transaminaseが300 Karmen単位以上を呈した胆石症100例で,緊急手術群(I群35例),急性期手術群(II群29例),安定期手術群(III群36例)に分類し臨床病理学的ならびに,酵素動態的に比較検討した.手術所見では,総胆管結石嵌頓がI群64.7%,II群48.3%,III群0%で,有意差があった.主な肝病理組織変化は,肝細胞の変性・壊死であった.従って,胆石に起因する肝炎の病態は,総胆管結石嵌頓による肝細胞の変性・壊死であると考えられた.著者はこれを胆石肝炎と呼ぶことを提唱した.胆石肝炎はエンドトキシンショックヘ進展する可能性が示され,各症例に適した治療法の選択が重要である.胆管閉塞が早期に解除されれば,血清transaminaseは急速に減少し,胆石肝炎の手術死亡率は1%であった.

索引用語
胆石肝炎, 胆石, 肝炎

日消外会誌 18: 1650-1658, 1985

別刷請求先
磯谷 正敏 〒503 大垣市南頬町4-86 大垣市民病院外科

受理年月日
1985年4月17日

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