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第18巻 第8号 1985年8月 [目次] [全文 ( PDF 664KB)]
原著

小児期Crohn病に関する臨床的検討―成人Crohn病との比較―

鳥谷 裕, 有馬 純孝, 内田 博, 二見 喜太郎, 志村 秀彦

福岡大学第1外科

 教室にて経験した小児期Crohn病手術症例7例について,成人Crohn病と比較しつつ,手術適応,術後再発,術後生活状況などに関する検討を加え報告した.小児例における手術適応は成人例に準ずると思われたが,手術症例のretrospectiveな検討により術後X線学的に再発を認めた症例でも,生活状況は概ね良好であったことを考慮するなら,特に小児期には入院期間をできる限り短くし,身体・精神両面での発育に支障を来たすことなく日常生活を送らせることが重要である.このためには,症例によっては早期に手術に踏み切る必要があると思われた.
 腸切除は再手術によるshort bowel syndromeを防ぐ意味でも,最小限にとどめるべきであろう.

索引用語
小児Crohn病, Crohn病手術適応, Crohn病術後再発, Crohn病術後quality of life

日消外会誌 18: 1858-1864, 1985

別刷請求先
鳥谷 裕 〒814-01 福岡市城南区七隈7-45-1 福岡大学医学部第1外科

受理年月日
1985年4月17日

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