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第18巻 第11号 1985年11月 [目次] [全文 ( PDF 261KB)]
原著

食道癌剔出標本の収縮率

森 暁子, 森 昌造

岩手医科大学第1外科

 食道癌の剔出標本は非常に収縮しやすく,取扱い方により収縮率に大きな差が生じる.そこで著者らは食道癌取扱い規約に従い,標本を剔出直後にできるだけ切除前に近い状態に復元して,腫瘍部および健常部の収縮程度を検討した.剔出標本で収縮するのは主として健常部であった.剔出後直ちに伸展すれば腫瘍形態を変えることなく,術中の長さに対し全長で約90%,健常部で約88%,腫瘍部で約99%まで伸展可能であった.組織標本の段階では術中の長さに対し全長で約82%,健常部で約79%,腫瘍部で約94%に収縮した.剔出後放置した場合と比べ収縮率は非常に小さかった.

索引用語
食道癌剔出標本収縮率, 食道癌剔出標本の取扱い方, 食道剔出標本収縮率

日消外会誌 18: 2270-2272, 1985

別刷請求先
森 暁子 〒020 盛岡市内丸19-1 岩手医科大学第1外科

受理年月日
1985年6月19日

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