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第18巻 第11号 1985年11月 [目次] [全文 ( PDF 915KB)]
原著

肝生検による肝組織像からみた経皮的胆管ドレナージ効果

木村 靖宏, 大原 啓介, 奥井 勝二

千葉大学医学部第1外科

 閉塞性黄疸患者23例に経皮的胆管ドレナージと同時に,肝針生検を実施し,肝組織像と減黄効果を比較検討した.肝組織像は肝細胞,グ鞘の変化がごく少ないA型14例,グ鞘の細胞浸潤,線維増生が中等度で肝細胞変性の軽度なB型6例,グ鞘の変化は中等度で肝細胞の変性壊死が著明なC型3例の3型に分けられた.黄疸軽減効果は減黄良好なI型12例,減黄が遷延するII型9例,減黄無効なIII型2例に分けられた.A型ではI型11例,II型3例で減黄はほぼ良好であり,B型ではI型1例,II型5例で減黄は遷延するが死亡例はなく,C型はII型1例,III型2例で,減黄無効で2例は死亡した.肝組織の変化から黄疸軽減効果の予測が可能である.

索引用語
閉塞性黄疸, 経皮的胆管ドレナージ, 黄疸軽減効果, 肝針生検, 肝組織像

日消外会誌 18: 2314-2322, 1985

別刷請求先
木村 靖宏 〒274 船橋市三山5-27-4 千葉大学医学部第1外科

受理年月日
1985年7月10日

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