原著
胃癌患者におけるヒト胸管リンパ球の腫瘍認識とInterleukin-2によるkiller細胞誘導の検討
永井 研治, 松本 純夫, 杉本 辰雄, 沓名 哲治, 水野 照久, 水野 有朋, 三好 ひとみ, 角村 寿久, 野本 信之助, 吉崎 聰
藤田学園保健衛生大学第2病院外科
進行胃癌患者より胸骨リンパ球(TDL)を得,末梢血リンパ球(PBL)と比較しInterleukin-2(IL-2)添加培養前後での腫瘍細胞に対する細胞障害および亜群の変化を検討した.Fresh TDLは殺細胞性リンパ球を有していなかった(TargetがPLCの場合,Effector/Target(E/T)比100:1で1.1±1.1の%Lysisを示した)が,粗IL-2添加培養にてPBLと同様allogeneic tumorに対して強い細胞障害性を示した(Target:PLC,E/T比100:1で52.3±3.7の%Lysisを示した).亜群をみるとOKT8+,OKT11+,OKIal+,Leu7+,Leu11+細胞が増加した.大量のTDLを得られることより臨床応用への可能性が示唆された.
索引用語
胸管外瘻, 胸管リンパ外瘻, 胸管リンパ球, インターロイキンー2(IL-2), Lymphokine-activated killer cell (LAK)
別刷請求先
永井 研治 〒454 名古屋市中川区尾頭橋3-6-10 藤田学園保健衛生大学第2病院外科
受理年月日
1985年9月11日
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