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第19巻 第5号 1986年5月 [目次] [全文 ( PDF 471KB)]
原著

胃癌切除後胆石症について―発生頻度を中心に―

杉山 讓, 小澤 正則, 三上 泰徳, 羽田 隆吉, 志田 正一, 戸張 雅晴, 森谷 洋, 遠藤 正章, 宮城島 堅, 吉田 尚弘, 福島 紀雅, 今 充, 小野 慶一

弘前大学第2外科

 昭和50年~58年までの胃癌切除患者を対象に胆道の超音波検査を施行,胃癌切除後胆石症について検索した.最終検査施行時までの術後経過期間は1~10年,対象は便宜上A(147例),B(85例),C(99例)の3群に大別,比較した.術後経過期間の長いA,B群をあわせてみると胆石発見率は21.8%であった.男女別発見率は男21.9%,女21.4%と性別差はなかった.胃切除術式別発見率は亜全摘21.5%,全摘22.2%と切除術式による差異はなかった.胃再建術式別発見率についてはA,B群の術式にかたよりがあるため,C群症例の積み重ねが必要である.胆石発見時期はA,B群の81.3%の症例が5年以内に発見されていることより,本症の経過観察には胃癌切除後最低5年必要と思われた.

索引用語
胃切除後胆石症, 胃癌切除後胆石症

日消外会誌 19: 920-924, 1986

別刷請求先
杉山 讓 〒036 弘前市在府町5 弘前大学医学部第2外科

受理年月日
1985年11月12日

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