原著
Mirizzi症候群の診断と治療
吉田 晃治, 戈津 秀樹, 野中 道泰, 上田 俊明, 吉田 浩晃1), 江里口 直文1), 中山 陽城1), 中山 和道1)
国立久留米病院, 久留米大学第2外科1)
広義のMirizzi症候群14例を直接胆道造影所見より総肝管圧排型(以下圧排型),胆嚢,胆管瘻型(内瘻型),三管合流部結石型(合流部型)の3型に分類した.術前診断は9例に可能で,その方法はDICによる2例以外直接胆道造影である.直接造影にて圧排型,内瘻型では三管合流部を中心に胆管の圧排狭窄著現であるが,胆汁の流出障害は軽度である.また内瘻型の瘻孔確認は困難である.合流部型では結石による上部胆管の拡張と透亮像を認める.術式は圧排型では胆嚢部分切除と胆嚢粘膜焼灼術,内瘻型では胆嚢切開切石術と胆嚢壁使用によるpatch graft法で胆管形成術および胆道ドレナージ,合流部型では胆要または総胆管切開切石術と拡大した胆嚢管部より胆道ドレナージおよび胆嚢管縫縮術が基本術式である.
索引用語
Mirizzi症候群, 総肝管圧排型, 胆嚢・胆管瘻型, 三管合流部結石型, 胆嚢壁使用胆管形成術
別刷請求先
吉田 晃治 〒830 久留米市国分町155-1 国立久留米病院外科
受理年月日
1985年12月11日
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