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第19巻 第8号 1986年8月 [目次] [全文 ( PDF 666KB)]
原著

膵嚢胞症の外科治療

平田 公一, 白松 幸爾, 秦 史壮, 桂巻 正, 斉藤 哲夫, 小林 謙二, 早坂 滉

札幌医科大学第1外科

 昭和41年4月から昭和59年4月までに経験した膵嚢胞36症例について,仮性嚢胞と真性嚢胞に分け,外科治療・臨床経過(当科治療後1年以上観察)について検討した.仮性嚢胞28例中25例に,真性嚢胞8例中6例に外科治療を施行した.両嚢胞に対する手術術式としては原則として切除術としているが,前者で5例(20%),後者で4例(67%)となっている.なお術式選択において背景病変としての慢性膵炎存在の有無に関する診断が重要となる.術後経過については良好・軽快症例が大部分を占めたが,仮性嚢胞に3再発症例を,真性嚢胞に膵癌の合併あるいは2年後発生例を認めるなど,反省あるいは留意すべき症例があった.

索引用語
膵嚢胞の外科治療, 膵嚢胞の臨床経過

日消外会誌 19: 1768-1773, 1986

別刷請求先
平田 公一 〒060 札幌市中央区南1条西16丁目 札幌医科大学第1外科

受理年月日
1986年1月8日

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