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第19巻 第10号 1986年10月 [目次] [全文 ( PDF 430KB)]
特集

高齢者胃癌手術における侵襲範囲とリスクファクター

桜本 邦男, 岡島 邦雄, 冨士原 彰, 安田 正幸, 革島 康雄, 山田 真一, 磯崎 博司, 原 章倫, 中島 立博, 森田 真照, 石賀 信史

大阪医科大学一般・消化器外科

 満75歳以上の高齢者胃癌切除47例について,年齢別,性別,基礎疾患の有無別,術前検査所見および手術術式別に合併症発生率,合併症死亡率を検討した.何らかの合併症が53.2%(25/47),重篤な合併症が25.5%(12/47),合併症死亡が17.0%(8/47)に認められた.高齢者胃癌手術のリスクファクターとしては80歳以上の超高齢,ECG 上 ST,T異常,胸部X線異常,空腹時血糖140 mg/dl以上があり,手術の際の他臓器合併切除,大量出血,手術時間の延長は合併症死亡率を高めるファクターとなるが,切除範囲,R-numberは合併症死亡率と相関を認めなかった.

索引用語
高齢者胃癌手術, 合併症死亡率, リスクファクター

日消外会誌 19: 2100-2103, 1986

別刷請求先
桜本 邦男 〒569 高槻市大学町2-7 大阪医科大学一般・消化器外科

受理年月日
1986年6月16日

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