特集
膵頭十二指腸切除後の各種再建法の検討
渡辺 晃, 村上 穆, 俣野 一郎, 柴崎 信悟, 鎌迫 陽, 西連寺 愛弘, 西連寺 完茂
国立水戸病院外科
膵癌手術は200例で,切除は149例,切除率74.5%であった.便宜上50年を境に二期に分けた.P.D.112例,T.P.21例,D.P.13例などで死亡率は前期26%,後期15.3%であった.主死因は膵腸吻合部の縫合不全であった.縫合不全防止目的などで12の術式を試行錯誤を続けながら行った結果,カテーテルを用い膵管空腸の無縫合吻合法ならびに膵液完全体外誘導法を考案し,縫合不全を克服することが出来た.また各種再建法にそれぞれ検討を行った.最後に特殊な門脈再建を行った2救命例を提示した.生存曲線を示した5生例はstage I 8例,III 1例,計9例であった.また,症例に応じた拡大根治手術の成績に検討を加えた.
索引用語
膵空腸吻合法, 無縫合膵空腸吻合法, 膵十二指腸切除術(渡辺法)
別刷請求先
渡辺 晃 〒310 水戸市東原3-2-1 国立水戸病院
受理年月日
1986年11月7日
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