胃癌患者に対する免疫療法剤局所投与による所属リンパ節リンパ球の免疫学的分析

鈴木　孝雄, 落合　武徳, 浅野　武秀, 向井　稔, 円山　正博, 植松　武史, 中島　一彰, 後藤　剛貞, 小野田　昌一, 神津　照雄, 山本　義一, 唐司　則之, 山崎　義和, 磯野　可一, 西島　浩^1）, 大川　昌権^1）

千葉大学医学部第2外科, 千葉社会保険病院外科^1）

　術前免疫療法剤局所投与としてMY-1，20 mgまたはOK-432，10KEを腫瘍周囲に局注された胃癌患者の所属リンパ節リンパ球をtwo color flow cytometryにて検討した．MY-1局注群（14例）およびOK-432局注群（11例）は対照群（12例）に比較し，Leu2a^＋ Leu15^-のキラーT細胞が増加していた．またLeu7^- Leull^＋の高活性NK細胞は全体に少数であったが，MY-1局注群の遠位リンパ節で増加した症例が認められた．以上の結果から，所属リンパ節リンパ球のtwo color flow cytometryによる分析は免疫療法剤局所投与の有効性の判定に有用であることが示された．

索引用語
胃癌に対する免疫療法剤局所投与, 所属リンパ節リンパ球, two color flow cytometry

別刷請求先
落合　武徳　〒280　千葉市亥鼻1-8-1　千葉大学医学部第2外科

受理年月日
1986年10月15日

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