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第20巻 第8号 1987年8月 [目次] [全文 ( PDF 546KB)]
原著

大腸sm癌症例の病態および治療

西田 修, 井斉 偉矢, 佐藤 直樹, 白戸 博志, 佐野 文男, 内野 純一

北海道大学医学部第1外科

 1971年から1985年までに当科で経験した大腸sm癌15例に検討を加えた.初発症状は血便が53%と最も多く,占居部位ではS状結腸以下の下部大腸が73%を占めていた.肉眼形態はIp,Is型が全体の86%を占めており,腫瘍の最大径は2 cm代のものが33%と最も多かった.病理組織学的には高分化腺癌9例,中分化腺癌6例であり,脈管侵襲はly(+)が2例,v(+)が1例にみられた.15例中n1(+)が2例,異時性肝転移が1例あり,これらのrisk factorは術前にかならずしも予測しえないものもある.したがって,その治療に際しては進行癌に準じた一次リンパ節の郭清をともなう腸管の切除が必要と考える.

索引用語
大腸sm癌, 早期大腸癌

日消外会誌 20: 1928-1932, 1987

別刷請求先
西田 修 〒060 札幌市北区北15条西7丁目 北海道大学医学部第1外科

受理年月日
1986年12月10日

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