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第20巻 第9号 1987年9月 [目次] [全文 ( PDF 582KB)]
原著

食道静脈瘤症例に対するリスク評価法と直達手術の成績

志田 晴彦, 平岩 正樹, 増田 幸蔵, 石丸 純, 松村 健三, 今成 朋洋, 町田 武久, 山本 登司, 長島 郁雄1), 斎藤 英昭1), 浅野 哲2)

東京厚生年金病院外科, 東京大学第1外科1), 国立病院医療センター外科2)

 食道静脈瘤症例に対する手術適応の決定,術式の選択などに日常臨床検査など8項目から作成したリスクスコアを用い,手術成績を検討した.対象となった直達手術60例65回のうち入院死亡は6例(9.2%)であった.経胸手術例のスコア最高値は肝硬変症で2.52であったが死亡例はなかった.経腹手術例の死亡率は,スコア1.8未満で0%,1.8以上2.3未満で9.5%(スコア作成後は0%),2.3以上で100%であった.Child分類とスコアの関係を見ると,Aが0.86~2.10,Bが1.14~2.52,Cが1.79~3.24に分散した.われわれのリスクスコアは,ICG,PT時間などを含めより細かい検討を可能にし,有用と思われた.

索引用語
食道静脈瘤直達手術, 食道静脈瘤症例の手術リスク評価法

日消外会誌 20: 2082-2087, 1987

別刷請求先
志田 晴彦 〒162 新宿区津久戸町23 東京厚生年金病院外科

受理年月日
1987年2月18日

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