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第20巻 第9号 1987年9月 [目次] [全文 ( PDF 551KB)]
原著

急性胆石膵炎における膵組織所見の検討

加藤 純爾, 蜂須賀 喜多男, 山口 晃弘, 磯谷 正敏, 石橋 宏之, 神田 裕, 松下 昌裕, 小田 高司, 原川 伊寿, 久世 真悟, 真弓 俊彦

大垣市民病院外科

 急性胆石膵炎で術中に膵生検を施行した43例を対象として,膵肉眼所見および手術時期と膵組織所見との関係について検討した.
 肉眼的には正常にみえる膵でも組織学的には軽症例が36%,重症例が5%にみられた.
 また,発症から手術までの期間が2日以内の症例では,組織学的に軽症型あるいは重症型の所見が68.4%にみられたが,3日以降の待期手術例でも37.5%に軽症型がみられた.このことは胆石存在下に膵炎治療を行うことは組織学的には膵炎の改善を遷延させていることを示唆しており,手術により早期に胆石を除去すべきであると考えられる.

索引用語
急性膵炎, 胆石膵炎, 胆石膵炎の膵組織, 胆石膵炎の手術時期

日消外会誌 20: 2142-2146, 1987

別刷請求先
加藤 純爾 〒503 大垣市南頬町4-86 大垣市民病院外科

受理年月日
1987年2月18日

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