原著
肝細胞癌切除後の肝内再発形式の相違によるtranscatheter arterial embolizationの効果―組織学的門脈内腫瘍栓との関連において―
今岡 真義, 佐々木 洋, 三好 康雄, 石川 治, 大東 弘明, 古河 洋, 小山 博記, 岩永 剛
大阪府立成人病センター外科
肝細胞癌における根治切除94例について,肝内再発形式の相異によるTAEの効果について検討した.94例中46例(49%)再発したが,肝内再発のみは46例中40例(87%)と大多数を占めた.これら40例中再発形式不明6例を除く34例中,単数個の再発(単発)は8例(24%),複数個の再発(多発)は26例(76%)であった.組織学的門脈内腫瘍栓陽性13例中12例(92%)が多発再発例であり,単発例は僅か1例(8%)であった.TAEの効果も,単発例に対しては2年生存率86%であったが,多発例では36%であった.
すなわち,肝細胞癌原発巣の組織学的門脈内腫瘍栓の存在は,肝切除後多発の肝内再発を示し,TAEの効果が不良であった.
索引用語
肝細胞癌, 門脈内腫瘍栓
日消外会誌 20: 2336-2338, 1987
別刷請求先
今岡 真義 〒537 大阪市東成区中道1-3-3 大阪府立成人病センター外科
受理年月日
1987年4月15日
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