特集
高齢者における消化器外科手術の適応
柏崎 修, 久保 宏隆, 吉井 修二, 佐々木 龍司, 堀 訓也, 高橋 宣胖
東京慈恵会医科大学第2外科
昭和41年から60年までの20年間の消化器外科領域における80歳以上の高齢者147例について,最近の傾向,病態の特徴,手術成績などについて検討するとともに,より安全に手術を行うための術前状態評価の方法,手術適応決定のための指標について検討を行った.
80歳以上の症例は最近5年間に急激に増加し,全体の3.4%を占めている.しかも手術率,根治手術率も65歳から79歳までの年代層とほぼ同率である.しかし,手術死亡率,救急手術死亡率はこれら年代層の2~3倍と高率であるのが現状である.術後合併症,手術死亡例をいかに少くするか,予後判定のよりよい指標としてはprognostic nutritional indexが極めて有用であることが認められた.
索引用語
高齢者の手術, prognostic nutritional index
日消外会誌 20: 2409-2412, 1987
別刷請求先
柏崎 修 〒277 柏市柏下163-1 東京慈恵会医科大学柏病院外科
受理年月日
1987年5月6日
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