原著
pm胃癌の臨床病理学的検討―特にリンパ節転移との関連について―
村上 義昭, 布袋 裕士, 津村 裕昭, 河毛 伸夫, 中井 志郎, 角 重信, 増田 哲彦
広島記念病院外科
最近8年間に当院にて経験したpm胃癌は71例で,全切除胃癌の12.3%を占めた.このうち,リンパ節転移陽性症例は33例(リンパ節転移率46.4%)で,リンパ節転移との関連においては,有意差はないが,Borrmann型,INFγ,硬性型,v(+)のpm胃癌にリンパ節転移が多く,早期胃癌類似型,INFα,髄様型,v(-)のpm胃癌にリンパ節転移が少ない傾向にあった.また,有意差をもって(p<0.05),C,大弯,腫瘍径4 cm以上,ly(+)のpm胃癌にリンパ節転移が多く,M,小弯,腫瘍径4 cm未満,ly(-)のpm胃癌にリンパ節転移が少なかった.したがって,C,大弯,腫瘍径4 cm以上,INFγ,硬性型,v(+),ly(+)の胃癌に対しては,徹底したリンパ節郭清が必要と考えられた.
索引用語
pm胃癌, 胃癌のリンパ節転移, 胃癌の臨床病理学的諸因子, 胃癌のリンパ節郭清
別刷請求先
村上 義昭 〒734 広島市南区霞1-2-3 広島大学医学部第1外科
受理年月日
1987年9月9日
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