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第21巻 第1号 1988年1月 [目次] [全文 ( PDF 350KB)]
原著

大腸癌の原発巣の部位と肝転移様式の検討―とくに肝切除の意義について―

福田 一郎, 亀山 雅男, 大東 弘明, 平塚 正弘, 佐々木 洋, 甲 利幸, 石川 治, 古河 洋, 今岡 真義, 小山 博記, 岩永 剛

大阪府立成人病センター外科

 大腸癌手術516例中,肝転移を認めた90例の原発巣の部位と肝転移巣の部位的関係,さらに肝転移にて肝切除を施行した17例の原発巣の部位と残肝再発部位を調べ,肝切除の意義について検討した.原発巣が右側結腸のものは肝転移巣は肝右葉(外科的右葉)に限局することが多く(19例中10例:53%),肝切除後も残肝再発は少なく(7例中3例:43%),肝切除は根治的な意味をもつが,左側結腸・直腸のものは肝両葉に転移しやすく(71例中40例:56%),肝切除後も残肝再発が多く(10例中7例:70%)みられるために残肝再発に対する対策が必要と考えられた.

索引用語
大腸癌肝転移, 肝転移巣の部位, 肝切除

日消外会誌 21: 71-74, 1988

別刷請求先
福田 一郎 〒537 大阪市東成区中道1-3-3 大阪府立成人病センター外科

受理年月日
1987年9月9日

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