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第21巻 第7号 1988年7月 [目次] [全文 ( PDF 425KB)]
原著

直腸脱に対するRipstein手術の検討

沼 謙司, 塩貝 陽而, 竹下 和良, 蔦本 慶裕, 岡 浩, 小杉 厚, 寺田 信国, 柴田 純祐, 小玉 正智

滋賀医科大学第1外科

 われわれは最近6年間に9例の完全直腸脱に対し,Ripstein手術を施行し,良好な結果を得ている.症例は男性3例,女性6例,年齢は41歳から79歳,平均61歳.直腸脱出を訴えて来院した症例が多く,病悩期間は2カ月~20年と種々で,脱出直腸の長さは17 cmにおよぶものも認めた.その他には便通異常6例,出血4例,疼痛3例であり,またほぼ全例に肛門括約筋緊張低下を認めた.Ripstein手術は,経腹腔的に腹膜翻転部を切離後,直腸を授動し,メッシュにて仙骨に挙上固定する術式である.手術成績は,術後6年を経過した症例もあるが,再発は1例もなく,2例に軽度の便通異常を認めるが,全例に高い満足が得られている.

索引用語
直腸脱, Ripstein手術

日消外会誌 21: 2025-2028, 1988

別刷請求先
沼 謙司 〒520-21 大津市瀬田月輪町 滋賀医科大学第1外科

受理年月日
1988年3月9日

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