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第21巻 第10号 1988年10月 [目次] [全文 ( PDF 449KB)]
原著

腫瘍マーカーKM01-EIAの測定経験KM01-RPHAおよびCA19-9との比較

森 亘平, 犬房 春彦, 相澤 真澄夫, 中野 敬次, 中村 洋介, 中村 哲彦, 浜田 宏, 相良 憲幸, 安富 正幸

近畿大学医学部第1外科

 KM01はヒト結腸癌細胞に対するモノクローナル抗体KM01-antibodyにより認識される.われわれは消化器疾患を中心に279例のKM01をEIA法およびRPHA法により測定値するとともにCA19-9との関連性について検討した.KM01-EIAでは膵癌66.7%(4/6),胃癌32.0(16/50),大腸癌32.0%(16/50)と消化器癌において高い陽性率を示したが乳癌8.7%(6/46),肺癌8.3%(1/12)と低い陽性率を示した.また大腸癌,胃癌では再発時にもおのおの50.0%(3/6),90.0%(10/11)と高い陽性率を示した.KM01とCA19-9は免疫学的変差が認められておりKM01-EIAとCA19-9は統計学的にも相関係数0.96と高い相関性をしめし各臓器癌でもほぼ同じ陽性率を示した.

索引用語
腫瘍マーカー, KM01-EIA法, carbohydrate antigen 19-9

日消外会誌 21: 2406-2410, 1988

別刷請求先
森 亘平 〒589 大阪狭山市大野東377-2 近畿大学医学部第1外科

受理年月日
1988年6月8日

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