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第22巻 第1号 1989年1月 [目次] [全文 ( PDF 616KB)]
原著

手術侵襲による胃癌,大腸癌術後免疫能の低下と術前・術後レンチナン投与の及ぼす効果

高橋 哲也, 石井 健嗣, 酒井 憲孝, 関 学, 佐藤 次良, 落合 剛, 岩城 孝次1), 小平 進2)

稲城市立病院外科, SRL細胞性免疫課1), 慶應義塾大学医学部外科学教室2)

 胃癌13例,大腸癌10例の手術症例を対象に術前あるいは術前・術後にレンチナン(Lentinan以下LT)を投与し,術前・術後の免疫能に及ぼす効果を比較検討した.手術侵襲により術後のNK活性,PHA幼若化率,Leu7,HLA-DRリンパ球が低下した.術前LT投与では手術日のNK活性,PHA幼若化率,Leu,CD8リンパ球が上昇した.術後は対照群と同様な低下を示したが,LT投与によりその低下は相対的に軽度であった.術前・術後LT投与では術後7日目のNK活性,PHA幼若化率,Leu7リンパ球はLT投与前のレベルを維持することができた.術前・術後LT投与は有意義と考えられる.

索引用語
胃癌, 大腸癌術後免疫能の低下, レンチナン, 胃癌, 大腸癌術後NK活性の変動, 胃癌, 大腸癌術後のPHA幼若化率の変動, 胃癌, 大腸癌術後のリンパ球サブセットの変動

日消外会誌 22: 53-59, 1989

別刷請求先
高橋 哲也 〒206 稲城市大丸1171 稲城市立病院外科

受理年月日
1988年10月12日

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