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第22巻 第1号 1989年1月 [目次] [全文 ( PDF 755KB)]
原著

膵癌の進展形式―手術所見ならびに剖検所見による検討―

佐藤 光史, 吉田 宗紀, 大宮 東生, 船本 慎作, 金田 悟郎, 瀧島 常雅, 渥美 純夫, 内田 久則, 大場 正己, 比企 能樹, 阿曽 弘一

北里大学外科

 北里大学外科で昭和46年7月より昭和60年12月までに経験した膵癌(Duct cell carcinoma)手術症例80例,剖検症例24例につき膵癌の進展形式を検討し以下の結果を得た.1)切除例においても,膵被膜浸潤,膵後方剥離面への癌侵襲陽性のものが多かった.2)切除剖検例6例の検討では,全例局在再発,肝転移がみられ,腹膜播種も5例にみられた.3)非切除例の検討では非切除の因子として門脈系浸潤,動脈系への浸潤,膵後方浸潤が多かった.また肝転移,腹膜播種が非切除の因子となったものもみられた.これらの検討をもとに昭和61年1月より積極的に門脈合併切除を伴う拡大手術を行い膵頭部癌の切除率が26.3%より50.0%と向上した.

索引用語
膵癌の進展形式, 膵癌の手術所見, 膵癌の病理所見, 膵頭十二指腸切除, 門脈合併切除

日消外会誌 22: 87-93, 1989

別刷請求先
佐藤 光史 〒228 相模原市北里1-15-1 北里大学医学部外科

受理年月日
1988年10月12日

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