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第22巻 第2号 1989年2月 [目次] [全文 ( PDF 1051KB)]
原著

超音波と内視鏡超音波による食道表在癌の進行度診断―組織学的評価と臨床経過からの評価―

村田 洋子

東京女子医科大学消化器外科(主任:羽生富士夫教授)

 内視鏡超音波検査と超音波検査による食道表在癌の術前進行度診断を組織診断と臨床経過より評価した.検討対象は66例(切除55例,非観血的治療11例)である.55例の深達度診断の正診率は80%であった.リンパ節転移を一定の基準に従って診断すると正診率は,頸部は91%,腹部は97%,後縦隔は98%であった.進行度診断の正診率は61%であった.治療経過からの評価は,早期癌と診断した切除例34例中2例に肺転移,非観血的治療でcomplete responseであった6例中1例に局所再発を認めたが,リンパ節再発はみられなかった.転移陽性表在癌と診断し切除した17例は,転移を疑ったリンパ節は郭清したが,3例にリンパ節再発が確認された.

索引用語
食道表在癌の深達度診断, 食道表在癌のリンパ節転移診断, 食道癌の内視鏡超音波診断

日消外会誌 22: 195-204, 1989

別刷請求先
村田 洋子 〒162 新宿区河田町8-1 東京女子医科大学消化器外科

受理年月日
1988年10月12日

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