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第22巻 第7号 1989年7月 [目次] [全文 ( PDF 645KB)]
原著

肉眼的漿膜浸潤胃癌における外科治療の限界―治癒切除例からの検討―

中根 恭司, 今林 伸康, 岡本 真司, 笠松 聡, 朴 常秀, 大草 世雄, 広実 伸郎, 日置 紘士郎, 山本 政勝

関西医科大学外科

 治癒切除521例を対象とし,肉眼的漿膜浸潤程度(S)と遠隔成績,腹腔細胞診,転移リンパ節浸潤様式との関係について調べ,S陽性胃癌外科治療の限界について検討した.漿膜浸潤程度の増強とともに遠隔成績は不良で,特にS陽性例では低分化型に不良傾向がみられた.腹腔細胞診陽性率はS因子とともに増加し,S2, 3に限ってみると分化型13.2%,低分化型30%と低分化型に高頻度であった.陽性例の予後は1生率35%,2生率26%でP(+)例と同様に極めて不良であった.転移リンパ節浸潤様式に関しては粘膜,粘膜下層,筋層と深達度が増すほどI型(辺縁洞型)は少なくなりII型(髄内洞型),III型(全域型)が増加し,S(+)例はIV型(周辺浸潤型)が18.3%と著明に増加した.以上よりS陽性胃癌ではいかに治癒切除を徹底しても遠隔成績の向上には一定の限界があるものと考えられ効果的な補助療法の確立が急務である.

索引用語
S因子陽性胃癌, 腹腔内洗浄細胞診, 転移リンパ節浸潤様式, S因子陽性胃癌の外科治療

日消外会誌 22: 1755-1760, 1989

別刷請求先
中根 恭司 〒570 守口市文園町1 関西医科大学外科

受理年月日
1989年3月8日

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