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第22巻 第8号 1989年8月 [目次] [全文 ( PDF 547KB)]
原著

食道静脈瘤に対する脾動脈および左胃動脈塞栓術併用の有用性について

梅原 松臣, 田尻 孝, 吉田 寛, 鄭 淳, 足立 幹夫, 金 徳栄, 山下 精彦, 恩田 昌彦, 大矢 徹1), 田島 広之1), 細井 盛一1), 本多 一義1), 隈崎 達夫1)

日本医科大学第1外科, 同 放射線科1)

 昭和59年12月からの2年間で,脾動脈塞栓術(SAE)と左胃動脈塞栓術(LGE)を行った食道静脈瘤患者16例の静脈瘤の消長を,PTO.TIOを併施した際の相乗効果をも含めてretrospectiveに検討し,以下の結果をえた.
 1)静脈瘤の消長を別府らの判別式に基づいてスコアー化してみると,初診時―1.0170±0.6499(mean±SD)であったが,最終観察時では0.6010±0.3644と有意に改善されていた(p<0.01).
 2)SAE,LGE,PTO.TIOの3者を併用した症例では約2年間追加治療を必要としなかった.
 3)胃静脈瘤を合併した8例中6例に,胃静脈瘤の消失がみられた.

索引用語
食道静脈瘤, 胃静脈瘤, 左胃動脈塞栓術, 脾動脈塞栓術, 選択的食道静脈瘤塞栓術

日消外会誌 22: 1953-1958, 1989

別刷請求先
梅原 松臣 〒113 文京区千駄木1-1-5 日本医科大学第1外科

受理年月日
1989年4月12日

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