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第23巻 第1号 1990年1月 [目次] [全文 ( PDF 424KB)]
症例報告

腹膜灌流が有用であった膵性腹水の1例

岩瀬 弘敬, 柄松 章司, 呉山 泰進, 桐山 昌伸, 伊藤 由加志, 葛島 達也, 岩田 広治

セントラル病院外科(現 名古屋市立大学第2外科)

 慢性膵炎に起因する膵性腹水の1例を報告した.患者は20年来アルコールを多飲していた39歳の男性で,急激な腹部膨満と上腹部激痛で受診した.臨床所見と諸検査によって,多量の膵性腹水とともに肝硬変と慢性膵炎が存在すると診断された.全身的療法の効果が乏しいことから,発症16日目より腹膜灌流を開始した.メシル酸ガベキサート200 mg,アミカシン100 mgおよびヘパリン2,000単位を含む21の等張腹膜灌流液を腹腔内に60分で注入し,引き続き120分で自然流出させた.この持続的腹膜灌流は3時間ごとに5日間連続しておこなった.この治療によって臨床症状,血清アミラーゼをはじめとする検査結果は著しく改善した.すなわち,蛋白分解酵素阻害剤を添加した等張の腹膜灌流液による連続的腹膜灌流が有用であった.しかし,腹膜灌流の時期と継続期間,蛋白分解酵素阻害剤の種類と量,などなお考慮すべき点が残されている.

索引用語
pancreatic ascites, peritoneal lavage

日消外会誌 23: 95-98, 1990

別刷請求先
岩瀬 弘敬 〒467 名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1 名古屋市立大学医学部第2外科

受理年月日
1989年10月11日

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